私たちの周りには、生まれ、死ぬといった生命のさまざまな形が無数に存在する一方で、そのすぐ先には永遠で絶えず存在する「一つの命」が広がっています。
これに対して、多くの人はそれを「神」と呼ぶことがありますが、私はしばしばそれを「存在」と呼びます。
宇宙ともいえますし、サムシンググレート、もしくは潜在意識ともいえます。
この「潜在意識」や「神」という言葉は、誰もが一概に説明することが難しく、無限の見えないものを有限なものに縮小せず、むしろ開かれた概念として受け取ることができるのです。
言葉には限界があります。
しかし、ここでいう「神」は、あなた自身の存在感として、その感覚として直接アクセス可能なものです。
これは言葉で説明することはできませんが、それゆえに個々の人が独占することはできないものでもあります。
例えば、太陽の光はどれだけ説明しても、それを実際に感じない限り、その真の輝きを理解することはできません。
それと同様に、「存在」も言葉だけでなく、実際に感じることが必要なのです。
潜在意識の本質とは
潜在意識は、あらゆる形の内部に深く根付いた、見えないが不滅の本質として存在しています。
これは、自分の内側に向かって深く探求することで、真の本質とのつながりを感じることができるということです。
例えば、森の奥深くにある泉のように、その存在は内なる平和や智慧の源として感じられるのです。
しかし、これを理解しようとすることは難しいものであり、言葉や概念だけでは届かないところにあります。
心が穏やかで静かなときにのみ、「存在」を感じることができます。
過去や未来に心がとらわれず、完全に「今」に集中すると、その存在が身近に感じられるのです。
その瞬間こそが、言葉ではなく実際の経験によって「存在」を知ることができる瞬間です。
悟りとは
「感じるという実感」の状態に留まることが悟りです。
この言葉には、超越的な達成を思い描くイメージがつきものですが、実際には「一体感」というような自然な状態であると言えます。
たとえば、森の中で木々、動物、土地との深いつながりを感じたとき、私たちは自然な調和と平安を体験します。
しかし、これが欠如すると、自分や周りの世界から孤立しているような感覚が生まれ、恐れや対立が通常の状態となります。
このつながりを感じることの最大の障害は、自分の心と「同一視」してしまうことです。
たとえば、仕事でのストレスや人間関係の問題に悩むと、自分が「仕事のストレスを抱えた人」と思い込み、自分自身との分離感を強めることがあります。
このようなとき、心が思考に囚われ、考えが強制的であるように感じられます。
心に同一視すると、概念やラベル、イメージ、言葉、判断などの不透明なフィルターができ、真の関係を妨げます。
例えば、異なる文化や信念を持つ人と出会ったとき、心が先入観や判断によってその人を分類し、理解することが難しくなります。
これが、あなたと他者、あるいは異なる観点との間に思考の壁ができる一因です。
瞑想で本来の自分に戻る
不安な心があなたを取り込んでしまうと、思考が暴走してしまうことがあります。
これは、一貫して考えが頭の中を駆け巡り、休息できないという苦しみをもたらします。
これによって、内なる平静や存在そのものから生まれる洞察の余地が奪われ、心には恐れと苦しみを生む虚偽の自己が生まれてしまいます。
しかし、この状態から抜け出す手段があります。
自由の始まりは、あなたが「何者か」としての自分ではないことを悟ることです。
これに気づくと、思考を観察することができ、それがあなたを支配するのではなく、あなたがそれを観察する存在であることを理解します。
たとえば、瞑想や深い自己探求を通じて、思考の背後にある静かで深い存在に触れることができるのです。
こうして、真に重要なものが心の外から湧き上がり、覚醒のプロセスが始まります。
本来の自分に戻ることができるのです。
ネガティブな思考パターンをかき消す方法
自分の心を解放し、真の自由を手に入れることができます。
これはただの解放ではなく、本当の解放なのです。
そして、この解放の旅は今、この瞬間から始めることができます。
まずは、頭の中の声に意識的に耳を傾けましょう。
特に、何年にもわたり続けてきた古いオーディオテープのような繰り返しのネガティブな思考パターンに注意を払ってください。
これはまさに、「思考を観察する」ことです。
言い換えれば、「頭の中の声を聞いて、その出来事をただ見守る存在としている」ということです。
心の声を聞くときは客観的に、つまり判断せずに聞くことが大切です。
すぐに何かを判断したり非難したりすることは避けましょう。
なぜなら、その判断が再び同じ声を戻らせてしまうからです。
客観的にとらえることが大事です。
「声がある。ここに私がいて、それを聞いている。観察している」という実感を持ってください。
これは単なる思考ではなく、心を超えて生まれるものです。
思考を聞くと同時に、その思考の奥底にあるような、またはその下にあるような深い存在を感じてみてください。
すると、思考はあなたに対してその力を失い、迅速に収束していくでしょう。
思考が収束すると、精神の流れに「無思考」の中断が現れます。
最初は短いものかもしれませんが、徐々に長くなっていくでしょう。
これらの中断が生まれると、内側で静けさと平和を感じることができます。
これが、「存在との感じる一体感」の自然な状態の始まりです。
練習を続けると、この静けさと平和の感覚は深まります。
その深さには終わりがなく、また、内なる深部から湧き上がる喜びを微細に感じるでしょう。
これが、ネガティブな思考パターンをかき消す方法です。
今を生きるとは?
先ほど説明したように、この内面のつながりの状態では、心に同一視しているときよりもずっと警戒心があり、より目覚めた状態です。
そして、物理的な体に生命を与えるエネルギー場の振動周波数を上昇させます。
この「無心の領域」と呼ばれる領域に深く入るにつれて、純粋な意識の状態を実感するようになります。
その状態では、自分の存在を感じ、その喜びに圧倒されるほどの強度を持ちます。
そのとき、すべての思考、感情、物理的な体、外部の世界がそれと比べて相対的にささいなものに思えるでしょう。
自分という存在、つまり「自己」と、以前に考えていたものを超越していくのです。
その存在は本質的にあなたそのものであり、同時にあなたよりも遙かに大きなものです。
「考える者を観察する」代わりに、心の流れに中断をもたらすために、単に今に注意を向けることができます。
これは、現在の瞬間に深く意識を注ぐことです。
「今を生きる」ともいえます。
例えば、ある時点で、気持ちを引き締めて、周りの環境に集中すると、心の騒動から離れることができるのです。
このアプローチは非常に満足感があります。
これによって、心の活動から意識を引き離し、思考なしでありながら、非常に警戒心があり、アラートな状態でいられる「無心」の隙間を作り出すことができます。
これが瞑想の本質です。
マインドフルネスを日常に取り入れよう

日常生活でも同様に、瞑想を日常的に取り入れてください。
例えば、家や仕事で階段を上り下りする時に、各段階、動き、呼吸に注視してください。
一瞬一瞬を大切に感じながら全く現在に存在している状態です。
手を洗うときには、水の音や感触、手の動き、石鹸の香りなど、その活動にまつわるすべての感覚に心を向けてください。
これによって、単なる日常のルーティンが意味ある瞬間となり、深い満足感を得ることができます。
車に乗り込むときには、ドアを閉めた瞬間、少しの間立ち止まり、自分の呼吸のリズムに意識を向けてみてください。そこには静けさと共に湧き上がる強力な存在感が感じられるでしょう。
この効果は、内面で感じる平和の度合いによって測ることができます。
心の流れに中断をもたらすたびに、自分の意識の光がより強く輝くのです。
おわりに
瞑想において大事なことは、自分の心と同一視することから離れることを学ぶことです。
心の流れに隙間を作るたびに、自分の意識がより強くなります。
そして、いつの日か、頭の中の声に対して、まるで子供のいたずらを見るかのように微笑むことができるでしょう。
これは、自分のアイデンティティがそれに依存していないため、心の内容をあまり深刻に受け取らなくなったことを示しています。











